ゲームレビュー「カエル畑DEつかまえて」

 

1、基本データ

2、あらすじ「ある日突然、カエルになりました」

3、ストーリー「ほんの少し不思議で、ほんの少し奇妙な」

4、主人公「カエル畑のヒーローは君だ」

5、キャラクター ※ネタバレあり

「無駄と知りつつ、それでも好きになるのは何故」(千木良先輩)

「君になら負けてもいいけど、悔しいから困らせたいんだ」(広瀬)

「幸せってなんだろう。決めるのは自分自身かもしれないけど」(法月先輩)

「無自覚ラブの破壊力大」(戸神先輩)

「優しい先生が、最後に不憫だ」(米原先生)

「ある意味、非常にお似合いな2人」(空閑)

「面倒くささナンバー1の男」(葉村) ※辛口注意。葉村ファンの人は見ないでね。

6、イラスト「十九波さんの肉球が可愛い」

7、音楽「エンドレスに流れるオープニング」

8、攻略順「多分、自由でいいと思う」

9、まとめ「ファンディスクとあわせて1つ?」 ※ネタバレあり

10、製品紹介

※PS2版のレビューです。


 

1、基本データ

 

「カエル畑DEつかまえて」

 プレイステーション2 20104月発売

 プレイステーションポータブル 201011月発売

 プレイステーションVita 201412月発売

 

 製作:TAKUYO

 シナリオ:白鳥ユアン、井上愁  原画:ヒロセ アヅミ

 CERO:B

主人公:菅野風羽(名前変更可能)、声なし

 それ以外のキャラ:フルボイス

 主な声優:杉山紀彰、岸尾だいすけ、入野自由、代永翼、真殿光昭、小西克幸、岡本寛志、鳥海浩輔

 


 

2、あらすじ「ある日突然、カエルになりました」

 

 ヒロインは「月宿(つきやど)高校」の1年生。

 ある日、所属する放送部で、「月宿市の七不思議」なるものを調べることになり。

放送部の仲間やら、偶然居合わせたクラスメートやらと共に、校内にある謎の社(やしろ)を調べていたところ、うっかり壊してしまい。

 ……謎の煙に包まれて、気がついたら全員、カエルになっていましたとさ。

 

「なんじゃこりゃあああ!!!」

 

と、絶叫するクラスメート。いや、まったくです。

 

 そこに偶然通りかかった、二足歩行のしゃべるネコ(笑)。

「十九波十夜(とくなみ・とうや)」と名乗るこの猫又さんに、ひとまず人間に戻してもらうことができたのですが……。

 世の中、タダで助けてくれる、なんてうまい話はありません。交換条件として、この月宿市という土地の「浄化」を命じられます。

 協調性のないクラスメートが逃げようとすると、再び全員、カエルになってしまう始末。

 どうやら人間に戻るためには、他に方法はないもよう。

 かくて、皆で力を合わせ、「土地の浄化」に励むことになりました。

 

 さらに猫又さんの余計な計らいで、全員「月蛙寮」という古民家で共同生活を始めることになってしまいます。

 ちなみに、女子はヒロインのみ。

 一見、同居ラブ物のようでもありますが、このヒロイン、メンバー1、男前な性格(笑)。

 導入部からして既に明らかなように、普通の乙女ゲーではありません。

むしろそのパロディっぽい面が強いかも。

普段あまり乙女ゲーはやらない、興味がない、という人にも楽しめると思うし、もちろん乙女ゲー好きな人にもオススメ。

 

 基本的なシステムは、会話を読み進めながら、たまに選択肢を選ぶというアドベンチャー。

 ゲームを進めるためには3種類のミニゲームをこなす必要があり、難易度はそこそこ。

 人によっては手こずるかもしれませんが、ものすごく難しいというほどではありません。

放送部のお便りコーナーは、自力で無理なら攻略サイトを参考にすればいいし、ゴミ分別とキノコは、何度も挑戦すればいつかは慣れる(笑)。

 1度グッドエンドに辿り着けば、以後はゲーム自体をスキップすることも可能です。苦手な人も、とにかく1周がんばれ、ってことですね。

 


 

3、ストーリー「ほんの少し不思議で、ほんの少し奇妙な」

 

 ゲームの目的は、「土地の浄化をしつつ、攻略キャラ6人の誰かと恋愛すること」。

 このうち、「土地の浄化」とは何か、というと。

 月宿という土地は、周囲の「汚れ」や「悪いもの」を集めてしまう、という特殊な性質を持っています。

 かつてはこの汚れをキレイにする「月宿の主」なるものが居たのですが、現在は居ません(理由は謎)。

 土地が汚れるままに放っておくと、果てはそこに住んでいる人間の精神状態にまで悪影響が出ます。

 なので、人間の手でキレイにしよう、というわけです。

 

 まあ、実をいうと、この「土地の汚れ」ってやつに関しては、ちょっと説明不足というか、いまいちわかりにくかったんですけど(笑)。

いわゆる環境問題のことを言っているようでもあるんだけど、人間活動から生まれる「負の感情」みたいなものも無関係ではなさそうだし。

「エコ」+「乙女ゲー」がテーマなんだとしたら、残念ながらちょっと中途半端。

 それよりも、妖怪や精霊のような「人外のもの」と、「人間」の対立みたいな話に持ってきた方が、まだわかりやすかったんじゃないかな?と思う。

 

 そこを除けば、ストーリーは十分おもしろいです。

「雨女之月宿姫(あまのつきやどりひめ)」の伝説とか、「月宿の主」に何があったのかとか、プレイヤーの興味を引く謎や秘密が散りばめられていて、とにかく物語を最後まで見たい、知りたいと思わせるだけの力がありました。

 

 個性的過ぎる姿の青ガエルさんや、カエルのカエリーナタン、果てはカエルばあやら、小さいオッサンやら、チョコレートマンやら、ぶっ飛んだ設定も多くて。

 思わず吹いたり、目が点になったこともしばしば。

 キャラクターは皆、攻略キャラ以外も魅力的だし、特にヒロインの風羽ちゃんがいい!

 

 物語は、6/8〜7月初めくらいまでの短い期間。

 〜6/19くらいまでが共通ルート、さらに〜25くらいまでが「きずな編」「放送部編」「友情編」の3つに分かれ、残りの期間が各キャラ個別のルートになります。

 誰ともくっつかずに全部解決してめでたしめでたし、っていうのは基本ないので、誰かと恋愛するのがグッドエンドの前提条件です。

 

 共通ルートは、コミカルでおもしろく、ほぼ文句なしの内容。

 

 一方、個別ルートに関しては、キャラクターによって、ストーリーの出来・不出来にかなり差があります。

 この点は、「放送部」の2人、特に「広瀬優希」が飛び抜けてクオリティが高い、と感じました。

 他の面々は、個別のイベントはいいんだけども、ストーリーという点では、正直ちょっと……な感じ。

 話が唐突過ぎたり、恋愛イベントとストーリーがうまくマッチしてなかったり、ラストがなあなあだったり。

 

 あと、シナリオは悪くないんだけど、その見せ方……「演出」の部分がちょっとイマイチかな、と思ったり。

 例えば、ですね。

 あるキャラの口調や見た目がいきなり変わったら、プレイヤー目線では「は?あんた誰?」ってなりますよね。

 その前に、ちょっと間を持たせるとか、本性を表す?的な演出があるだけで全然違うのに、ルートによっては、そこをすっ飛ばしちゃってる。

 某キャラみたいに根っから天然な人なら、あっけらかんと正体をカミングアウトするのも別にありだとは思いますが。

 

 どのルートも後半はけっこうシリアスな展開になるのに、このゲーム、ヒロインたちと明確に対立するキャラが実は1人しか居ない上、その人物も根っからの悪人ではないため、いまいち緊張感が足りないというか……。

 できればもう1人悪役を出すか、あるいは隠された真相がちょっぴり残酷なものだったりすれば、話により深みが出たんじゃないかな、と思う。

 まあ、そこはこのゲームの個性という気もしたので、一概には言えませんけども。

 


 

4、主人公「カエル畑のヒーローは君だ」

 

 ヒロインは、小柄で可愛い系の美少女。

乙女ゲーの主人公の場合、「容姿は普通」設定も多いですが、このゲームでは、はっきり美少女認定されています。……ただしその後に、「中身はどこか残念」と続くわけですが(笑)。

特殊な環境で育ったせいなのか、一般的な女子高生とはかなり感覚のズレたところがあり、それはあたかも武士のような言葉遣いにも表れています。

 (例:「御意」「心得た」「いかがしましたか」など)

 

ただ、いわゆる「天然」キャラとは違います。……違うと、思います。

ちゃんと物を考えていますし、わからないことがあれば、相手の話をよく聞くことで理解しようと務めます。

なので、拙くても、自分の考えをきちんと言葉にしてくれるキャラ(例:空閑とか)とは、意思疎通もスムーズ。

逆に、言っていることと思っていることが違うキャラ(例:葉村とか)とは、たまにチグハグな会話になってしまうこともありますが。

 

 また、乙女ゲーや少女マンガのヒロインというと、あれこれ悩んだり、迷ったりというのが普通だと思いますが、この風羽ちゃんは決断力・行動力の数値が高く、時に潔すぎるほど。

 攻略キャラによっては、「どっちがヒロインだ!?」と思うくらい、男らしく見えます(笑)。

 

 基本的に冷静沈着、大抵のことでは動じない。

ただし、好きになった相手には全てを捧げることのできる、ハートの熱い一面もあり。

 

要するに、しっかりと個性の付与されたヒロインです。プレイヤーによっては「合わない」「ハマれない」と思う人も居るかもしれません。

 ちなみに管理人は、とても好きになった方です。

 どちらかといえば無表情な風羽ちゃんですが、よく見るとちゃんと喜怒哀楽の変化があり、照れたり、「むうっ」としたりする表情が可愛い(笑)。

 場の雰囲気に流されず、ちゃんと言うべきことを言ってくれるので、プレイ中のストレスも少なかったですしね。

 

 敢えて高望みをするならば、もっと欲にまみれた彼女の姿が見てみたかったです(笑)。

 この風羽ちゃん、実年齢よりもかなり大人で、ワガママとかもあまり言いません。「好きになった相手」を含め、「周りの人たち」のことをちゃんと考えて行動を選ぶことができます。

 そんな彼女が、「自分の欲」=「どうにも抑えられない恋心」に突き動かされてしまうシーンがあったら、自分はこのゲームにもっと感動できただろうな、と(笑)。

 

 どのキャラとの恋愛も、それなりに説得力は感じつつ、「この人でなければダメ!」と思えるような理由は逆に弱かったかなと思うので。

 その辺りの話は、ファンディスク「カエル畑・夏」の感想でも、また。

 


 

5、キャラクター

 

「無駄と知りつつ、それでも好きになるのは何故」(千木良先輩)

 

 次に、キャラクターについて。

 個人的1番のお気に入りは、放送部の「千木良(ちぎら)先輩」。

 管理人の場合、1つのゲームの中で本命は1人で、二次創作の時もいろんなキャラ×ヒロイン、というのはできないタチです。

 で、この「カエル畑」では、千木良が好き。

 ゲームを始めてさほどたたない内に、「今回の本命!」とピンと来ました。

 

 ……でも、攻略キャラではありません。彼はラスボスです(違う)。

 

 いや、知ってましたよ。知ってましたけども。

 たとえ無駄とわかっていても、好きになる時はなる、それが恋(笑)。

 関西弁もツボだし、面倒くさがり+ドSな性格もいい。

 あと、服装も。見た目キラキラしてる人が多い乙女ゲーのキャラで、あのやる気のないジャージ、新鮮でした(笑)。

 某先輩に絡まれている時は助けに来てくれたり、さりげなく面倒見のいいところも好き。

 

 たとえ攻略はできずとも、出番はけして少なくないし、存在感は常に大きいし。

 絶対に重要なキャラに違いない、最後にルートがひらく法月先輩の話では、きっと活躍してくれるはずだ!と信じてました。

だから、エンディング前後のイベントを見た時には、ちょっと感動した。

 あのシーンを見るために、自分はこのゲームを最後までプレイした、といっても過言ではないほど(笑)。

 

 ファンディスクである「カエル畑・夏」では攻略もできると知っていたので、間を置かずにプレイしましたよ。

結果は、期待を裏切らなかった(笑)。というか、期待以上だった。

見終わった時は、「あー、終わっちゃったなー」としばらくぼんやりしてたんですが、後からじわじわじわっと効いてきて、気がついたらどっぶりでした(笑)。

詳しくは、「カエル畑・夏」の感想にて。

 


 

「君になら負けてもいいけど、悔しいから困らせたいんだ」(広瀬)

 

 攻略キャラの中で、1番よかったのは広瀬。

 ストーリーもまとまっていたと思うし、恋愛描写も自然な感じ。

 個人的意見ですが、今作はヒロインが清廉な人柄なので、相手の方は、実は腹黒・狡猾というキャラの方が合う気がする(広瀬以外では、法月先輩とか)。

 

広瀬は、常に場の空気を読み、求められる役割を演じることで本心を隠している、内面は冷めた少年。

自分をさらすなんて面倒、でも一方では、言いたいことも言えない自分に内心うんざりしている。

周囲からはそれなりの評価を受けているのに、実は自分のことが嫌いで仕方ない、という「いい意味で面倒くさいキャラ」です。

 

そんな広瀬が、ヒロインの前では、うまく自分を作れない。

結果、だんだんと素になっていくわけですが、すると今度は、ヒロインの方が戸惑い出す。

「広瀬くんはこういう人だったのか……気をつけねば……」とちょっぴり警戒したり、逆に女の子扱いしてくれないことに「むうっ」となったり。

風羽ちゃんの反応が見ていて可愛いから、つっつきたくなる広瀬の気持ちもよくわかるし、それを「悪趣味」だとは感じないほど、風羽ちゃんの器が大きい。

なんだかんだで、広瀬の「面倒くささ」を受け止める男らしさ(笑)があって、結局は広瀬の方が「はあ……君にはかなわないよ」となる。

なんか相性のいい2人だなあ……と見ていて納得しました。

 

 恋愛以外のストーリーもわりとよかったと思います。

 特に、ラストが1番自然だったのがこのルートなんじゃないかな。

人によっては「なんじゃそりゃ?」と思うかもだけど、それまでのゲームの雰囲気を壊さない、ちょっと脱力系のオチで、管理人は気に入っています(笑)。

 


 

「幸せってなんだろう。決めるのは自分自身かもしれないけど」(法月先輩)

 

 2番目に好きなのは、微妙だけど、法月先輩かな。

 外見はロリショタ系で管理人の好みじゃないんですが、中身は好きです。

 可愛い見た目のわりに、考え方は意外と男らしく、無邪気に見えて、実は計算高い。

 

 法月先輩ルートは、このゲームで唯一、攻略制限があり、他キャラのグッドエンドを全て見なければひらきません。

要は、プレイヤーにとって(途中でゲームを投げない限り)、1番最後に見ることになるルート。

 それだけに、月宿に関する色々なことが、他のルートよりも丁寧に説明されている印象を受けました。

 

 ただ、ラストで先輩が暴走しちゃった(笑)理由はよくわかんなかった。

 月宿の汚染が、あたかも自分の責任であるかのように思い込んでしまったのかな?(断じてそんなことはないと思うが)

結果的には、千木良とヒロインに助けられるわけですが……、あれ、ハッピーエンドとは断言できないよね。けっこう重いというか……。

 

 以下は、ファンディスクの「カエル畑・夏」の「法月アフター」の感想も含めて、ですが。

自分の好きな人が、「他の全てを犠牲にしてもあなたと一緒に居たい」と願った時、受け入れるのと拒むのと、どっちが優しさでしょうね?

いや、問題はそこじゃないか……。

「他の全てを犠牲にするのに釣り合うだけの、喜びや幸福を相手に与える自信があるか」。

そう問われたら、大抵の人は簡単にうなずけないよね。あまりに重過ぎて。

で、それを受け入れるだけの強さが法月にあるかって言ったら……うーん(悩)。

けして嫌いなカップリングではないのですが、この先もずっと罪悪感を抱えた関係になるのかと思うと、素直に祝福できない感じはします。

 

 でも、「ちーちゃん」と「ノリ」の友情はいいな、と思った。

あの2人って、立場は全然違うのに、案外対等な「友達」ですよね。ナイス2年生コンビ。

 


 

「無自覚ラブの破壊力大」(戸神先輩)

 

 戸神先輩とのイベントは、タイトル通りです(笑)。

 2人とも、恋愛に関しては無自覚な内に、なぜか一線越えちゃいました、な感じがおもしろかった(笑)。

 戸神はフィーリングで生きているので、「惚れたぜ!」となるのがやや唐突で、おいおいと思ったりもしたけども……。まあ、戸神だしな……と一応納得しました(笑)。

 

 恋愛以外のイベントについても、色々すっ飛ばしてる部分が多いので、いきなり戸神を攻略すると置いてきぼりになるかもしれません。

 なので、他の誰かの後にやるのがオススメ。できれば米原先生。

 


 

「優しい先生が、最後に不憫だ」(米原先生)

 

 ヒロイン同様、「見た目はいいけど中身は残念」とか、キャラ紹介に書いてあったので、いったいどんな先生だ、と半分楽しみにしていたのですが(笑)。

 実際に遊んで見ると、生徒のことをよく見ているし、ちゃんと話も聞いてくれるし、意外や「いい先生」でした。

 イベントもじんわりあったかくなるものが多く、「先生と生徒」の立場をしっかり守りつつ、恋愛もしていたと思います。

 

 ただ、管理人の場合、「先生」というものには萌えないタチです(笑)。いい先生であればあるほど、そうです。

 理由は多分、リアル妹の居る人が妹萌えしないのと似たようなものかと(笑)。

いい先生というのは、「信頼」や「安心」を与えてくれる存在で、それは恋愛のときめきとは間逆っていうか。

 

 キャラとしては非常に好きだし、個別のイベントもよかったです。

 ……が、米原ルートの場合、後半、月宿の町や学校がかなりとんでもないことになるのに、それと恋愛イベントがうまくかみ合っていないように見えたのが残念でした。

 こんな大変な時に何やってんのこの人たち、って感じで。

 学校で疲れて1泊、はありでしょう。けど、翌日、寮に戻るのはどうだろう。

「風呂入って寝ろ」じゃないってば(笑)。

 あそこは多少駆け足でも、一泊二日で終わらせた方がよかったと思う。無理に日数をかけなくても……。

 

あとは、「幼なじみ」との友情話がとても……切なかったです。

「大事な人との記憶を消す」って、多分、これ以上ないほど残酷な行為だと思うんだけど……、このゲーム、その点を軽く考え過ぎじゃない?

 


 

「ある意味、非常にお似合いな2人」(空閑)

 

 エコ部の空閑(くが)くんは、気弱でコミュニケーション下手、しかも女性恐怖症というキャラ。極端に口下手でもあり、序盤、彼のセリフを読むのはけっこう根気がいります(笑)。

が、自分が人に理解してもらえなかった分、他人の話は誠意を持って聞こう、とする姿勢には非常に好感が持てました。普通はなかなかできないことだと思います。葉村とはえらい違いだ(笑)。

 

 気が弱いのは事実なんだけど、実は変な方向に肝が太く、マイペースな一面もあって。

 また、いざという時には意外に勇敢というか、頼りになる男の子でした。

 

 この空閑も、個別のイベントはよかったです。

 特に「膝枕」の話は、とても温かい気持ちになりました。あのイベントは、下心のない彼ならでは、ですね。

 残念だったのは終盤の盛り上がり。

 ヒロインと2人で敵を「説得」する場面は、正直、お互いに言ってることがかみあってない気がして、よくわかんなかった。

 結局、青ガエルさんは友達が欲しかっただけなの?って。

 

 風羽ちゃんとは、お互いに心のきれいな同士なので、お似合いといえば、これ以上ないほどお似合いな感じ。

 ちょっと毒がなさ過ぎるけど、これはこれでアリだな、と思えるカップルでした。

 


 

「面倒臭さナンバー1の男」(葉村) ※辛口、注意。

 

 みんな、葉村に優しすぎだ(笑)。

 というのは、葉村バッドを見た時の管理人の感想。

 

 管理人は、ゲーム序盤、葉村の性格がイマイチつかめなかったんですよね。

 言うことはわりと立派というか常識的なのに、行動と合っていないように見えて。なんでこの人、ここでいきなり怒り出すの?こんな発言するの?って感じで。

 過去によっぽど嫌なことでもあったのかな、と思えば……。

 

 要は、かつて友達付き合いで傷ついた経験から、他人に対して過剰に攻撃的になっていたんですね。

 昔のクラスメートとのトラウマを元に行動するから、彼の過去を知らない現・クラスメートにしてみれば、唐突でわけがわからないという。

 表では強がっているものの、内面はナイーブで、自分を守るために「俺は悪くない!」と頑なに思い込んでいる。扱いが難しくて、手間のかかる子です(笑)。

 

 笑えるシーンも多いから、脇役としては悪くなかったけど……彼の個別ルートは、正直、途中から見るのが苦痛になりました。

 葉村のトラウマについては、確かに周りにも大いに問題があったと思う。

けど、「親が悪い」「クラスメートが悪い」という考え方から、葉村自身が抜け出せていないのが残念。

 できれば、そこからもう一歩、成長した姿を見せてくれたら。

 リアル15歳としては普通だろうけども、乙女ゲーの攻略キャラとしてはなあ……。

 

 見た目は確かにいいし、ちょっとひねくれた空気も好きな人は好きだろうし、普通の女子高生が彼に惚れるんならわかる。

 でも、風羽ちゃんが彼を選んだ理由はわかんなかった(笑)。ファンディスクの「カエル畑・夏」の「葉村アフター」をやっても、やっぱりわかんなかった。

「手間のかかる子ほど可愛い」なのか?(笑)

 


 

6、イラスト「十九波さんの肉球が可愛い」

 

 絵は、普通?

絵柄としては好きだけども、すごくキレイ、というほどではありません。

 中には、思わず見ほれた絵もあるけどね。立ち絵ではもっとカッコイイだろ?というのもある。

 ただ、ヒロインのいろんな表情が見られるのはよかったです。

 あと、法月先輩ルートで見られる、十九波さんの肉球が可愛かった(笑)。

 


 

7、音楽「エンドレスに流れるオープニング」

 

 音楽も……普通?

 スミマセン、管理人はあまり音楽に詳しくないので、「よかった」「普通」「いまいち」くらいしか感想言えないんですが。

 特に耳障りなところもなかったので、おそらく、誰が聞いても及第点は越えているのではないかな、と思います。

 あと、何気に曲名がおもしろい。(「夕暮れ空はカラスで真っ黒」とか「ご機嫌でカエル踏んづけた」とか)。

 それから、ネットで「電波系」と表現されている、オープニング曲はなかなかすごかった(笑)。

 耳に残って離れなくなりますね、あれ。

 


 

8、攻略順「多分、自由でいいと思う」

 

 どのルートも、微妙に他ルートのネタバレが入ります。なので、好きなキャラから攻略するのが多分1番いいんじゃないかと。

 ストーリーの完成度で言うなら放送部2人、このうち法月先輩は全員分のハッピーエンドを見ないとルートがひらかないので、広瀬がオススメですが。

 他からやると、ちょっと話が唐突過ぎて心理的に置いてきぼりになることがあるので……。

 まあ、「絶対にこうした方がいい」ってほどではないので、自由ですけどね。

 


 

9、まとめ「ファンディスクとあわせて1つ?」

 

 とりあえずグッドエンド全部と、バッドエンドをいくつか見た上での感想・まとめ。

 

 まずはストーリー。

 どのルートも、「月宿という土地を巡る問題」については、それぞれ違った解決を見ます。そしてどのルートも、微妙に謎を残して終わります。

 ルート制限のある法月先輩の話がいわゆる真・エンドで、全部解決するのかな……と思ってたんですが……。

 

 まあ、確かに他のルートに比べれば、1番伏線は回収されてるし、いろんなことが説明されているとは思う。

 ただ……、個別の感想でも書いたけど、あれってハッピーエンドかなあ。

何ていうか、ヒロインがちょっとかわいそうなことになってますよね。

 法月先輩は既に風羽にどっぷり、「彼女以外は考えられない」ってところまで惚れてるからいいものの、風羽の方は、「これからもっと相手を知っていこう、好きになっていこう」っていうところで、後戻り不能な道を選択しちゃってるわけで。

 本人は納得してるんだから余計なお世話かもしれないけど、プレイヤー目線では、「果たしてこれでいいのか?」と思わずにはいられない。

 

 あと、プレイ中、どうにもすっきりしなかったのは、ゲームの中の細かい設定について。

矛盾してる……ってほどではないんだけど、不明瞭で疑問に思った点がいくつか。

「祓玉」や「体質」の話もそうだし、何より、記憶を消す、消さないの話ね。

 どうも明確な理由・決まりがないように見えるんですよね……。

「記憶を消す」かどうかは、結局は某キャラの胸三寸って感じで、だったら別に消さなくてもいいじゃん、という気持ちが強くなる。

 せっかく土地の浄化をしようってなったところで記憶を消したら、浄化活動も広まらないと思うんだが……。

 

 システムは快適。

次の選択肢まで飛ばせる機能があるので、周回プレイもストレスになりません。

ミニゲームは難しすぎず簡単過ぎず。個人的には、ちょうどよかったです。

 

 全体として見ると、お話もキャラも魅力的、でもその素材が生かしきれていないというか、伏線・謎が回収されていないところもあり(例:「放送部」ルートの時、月宿神社で聞こえた「物音」は何?「きずな」ルートで烏とネコさんが揉めた理由は?)、この「カエル畑」単独では、すごくオススメ、とまでは言えません、残念ながら。

 でも、「カエル畑・夏」とあわせてなら、間違いなくオススメです(笑)。

 未回収の伏線もかなり回収されているし、本編では見えなかった「真相」を知ることもできるし、何よりおもしろいので。

「カエル畑」本編に少しでも心惹かれるものがあった人なら、「カエル畑・夏」は必見ですよ!

 

 →「カエル畑・夏」のレビューはこちら

  ※だいぶネタバレありなので、未プレイの人は見ないでください。

 


 

10、製品紹介 amazon.co.jp

(PS2版) (PSP版) (PSVita版)




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